強く在りたい…そう願った
傷付かない強さより
傷付けない強さが欲しかった
それなのに──
僕が君に付けてしまった傷の深さは
いったい どれほどのものになったのだろう
許してくれるだろうか──
君を傷付けたこと ではなく
君を傷付けても 悔やんですらいない僕のことを
僕が 幸せにしてあげたかった
僕と 幸せになって欲しかった
愚かにも そんな夢を見てしまった
君には たくさんの幸せが待っている
僕が付けた傷も すぐに癒されるだろう
そうして傷だけでなく 僕のことも忘れていくだろう
君の幸せを 祈っている
僕は 独りで生きていく
独りで生きていかなければならない
君の幸せを 願っている
たとえ束の間でも 運命を忘れることができた
それを与えてくれたのは 君だ
僕は独りで生きていく
君の幸せを 願いながら
君の幸せを 祈りながら
花との約束が終わる その日まで
*
*
*** 如月梓紗さまから「彼」のつぶやきを聞き取っていただきました
彼自身にもいつか幸せが訪れるよう、願ってやみません
如月梓紗さま、ありがとうございました ***
20040623up